このWikiページは、MMP/The Gamers社が出版するOperational Combat Seriesに関係する情報集積所です。



 以下に、「Must Attack」のOCSコミュニティ上でやりとりされた、OCS4.1ルールの解釈問題に関する要約を挙げておきます(要約に認識誤りがありましたらブログの最新エントリにコメントでも頂ければ)。

 気をつけておいて欲しいのは、以下のものはあくまで当該コミュニティ参加者のやりとりによる「解釈」の「仮決定的な」結論であるということです。この結論は何らかの有力な反論によって今後覆される可能性もあるでしょうし、また、プレイヤー同士の合意によってこの結論に従わずに別の解釈でプレイするということもあり得るでしょう。

 また、このページはあくまで、「Must Attack」上のOCSコミュニティ上のものを扱うことにしたいと思います。別のグループの解釈は別ページを作成していただいた方が(とりあえずは)ややこしくないでしょう。



6.1d:オーバーランの時にはすべての道路や橋梁は使用できないのか、あるいは進入禁止地形が絡んだ時だけ使用できないのか?

疑問点:
 8.1cは、進入禁止地形を無効化したり、6.1dの制限に収まるようにするためには(という時に限っては)道路や橋は利用できない、という意味に解釈できるのでしょうか? つまり、通常は道路や橋梁を利用してオーバーランできるのでしょうか?

仮決定的な結論:
 8.1cの各項目はそれぞの「to xxx〜」が並列(「,」で区切られている)ですので、「ユニットはMPコストを低減するため、禁止地形に進入するため、あるいは6,1d項の制限に合致させるために、道路や橋梁のような地形を利用することはできない」となります。つまりすべての場合において、道路や橋梁は利用できず、どのような場合においても道路や橋梁を利用してオーバーランすることはできないということになります。



9.1e:砲兵ユニットや専用トラックは、オーバーランや戦闘後前進や突破に加わることはできない?

疑問点:
 ドイツ装甲師団の中の砲兵ユニットは攻撃に参加できないんでしょうか。防御にしか使用できない1戦闘力を持つだけで、これでは攻撃には参加できない様に思われます(9.1e項)。もしそうだとすると、戦闘フェイズにおける攻撃にも加わることはできず、当然戦闘後前進や突破にも加われないし、また、移動フェイズ中のオーバーランにも参加はできない……ということでしょうか?

仮決定的な結論:
 砲兵だけでなく専用トラックも攻撃可能ユニットでないため、オーバーランに参加できず突破モードになれないはずです。確認してみたのですが、例外的な記述は見つけられませんでした。ただ砲兵も専用トラックも予備モードになれば移動フェイズに1/4移動力、突破フェイズに全移動力で他のユニットに追随し、突破フェイズ中に砲爆撃を実施することも可能です。



9.10a:オプションナンバーの一部だけを適用できる?

疑問点:
 9.10aの「防御側が自軍のオプションナンバーを無視できる場合」の話なんですが、Do2が無視しうるとして、これを適用することも任意で可能なわけですが、これをDo1分だけ適用するというようなことも可能でしょうか?(具体的には退却した方が有利なのだけどもDo2で2ヘクス退却すると混乱してしまうので、じゃあDo1だけ適用で1ヘクス退却もできるか、という)

仮決定的な結論:
 防御側が選択できるのは、攻撃側がオプションを後退で消化するか、消化し切れなかった場合に「自身のオプション戦闘結果を無視する(一部とも全部とも書かれていない、つまりオプション戦闘結果自体を無視する)」ことであり、逆に、後退したいのであれば「自身のオプションを完全に適用する」選択権を常に有する、と書かれています。つまり、Do2のうちDo1のみを任意で適用することはできず、オプションナンバー全体を無視するか、あるいはDo2のすべてを適用するかのどちらかだと思われます。



12.5c:リアクションフェイズ中に複数ユニットフォーメーションのすべてに燃料供給可能?

疑問点:
 リアクションフェイズに燃料を複数ユニットフォーメーションに供給する場合、その時点で予備モードになっていないようなその複数ユニットフォーメーション所属のユニットにも燃料は供給されたと見なすのでしょうか? また、もし見なすとして、リアクションフェイズには戦闘モードで徒歩タイプだったユニットが、次の移動フェイズに移動モードで自動車化タイプになるという事も許されるのでしょうか?

仮決定的な結論:
 12.5cにより、フォーメーション毎に次のクリーンアップフェイズまで継続されるので、予備以外のユニットにも供給されますし、移動モードになることも問題ないと思われます。



12.5c:司令部への燃料は、独立部隊に入れる時に一緒に供給できる?

疑問点:
 12.5cのB)に、「司令部毎に1SPを消費することによって、その司令部自身と、その補給範囲にいるすべての独立ユニットに燃料を供給します」とありますけども、この「独立部隊」の枠に、「その司令部の補給範囲内にいる別の司令部」は入れて構わないのでしょうか? あるいは、司令部は独立部隊とは見なされず、同C)に従って[B)を実行しない]司令部毎に1Tを支払って燃料を供給する必要があるのでしょうか?

仮決定的な結論:
 独立ユニットの定義は「師団ユニットでなく、複数ユニットフォーメーションに所属しないユニット」ですし、基本ルール12.5gの例において他のHQも給油状態となるとありますので、1SPを給油のために消費したHQの補給範囲内にいるHQは給油状態となる、でよいかと思います。



12.5e:独立ユニットの燃料は、一度供給されればその後自軍のクリーンアップフェイズまで無条件に供給状態と見なされる?

疑問点:
 独立ユニットの燃料は、一度供給されればその後自軍のクリーンアップフェイズまで無条件に供給状態と見なされるのでしょうか?

仮決定的な結論:
 12.5eに、独立ユニットの「補給範囲は各独立ユニットが移動を始める時に判定されます。」とあるので、仮にリアクションフェイズに燃料を供給されたとして、そのリアクションフェイズ、そして移動フェイズ、突破フェイズのそれぞれの各独立ユニットの移動開始時に、燃料供給マーカーの載せられた司令部ユニット(最初に燃料を供給するのに使用された司令部であるかどうかには関係なく)の補給範囲内にその独立ユニットがいるのでなければならないと考えられます(そのことをもって、燃料が供給されていることの確証とするのだと推測されます)。



12.6a:ユニットから降車可能ヘクスに直接一般補給を引いて構わない?

疑問点:
 司令部や補給集積所から、あるいはエクステンダーを通して一般補給を引くことがあるとは思うのですが、それらが全然なく、どうも降車可能ヘクスから一般補給を引く以外の選択肢がないと思われるユニットがある場合、その降車可能ヘクスへと一般補給を引く試みをやって構わないのでしょうか?

仮決定的な結論:
 補給源の定義は12.6aにあります。補給はHQ経由または直接受給によって補給源まで補給線を確立します。そして、その2)において、補給源まで接続された降車可能へクスは補給源となる、と記載されております。よって、上記のようなユニットから降車可能へクスへ補給線を確立することは普通に可能です。



12.6f:地図盤端の同一補給源に繋がってはいるが遠く離れた2箇所の降車可能ヘクスから、複数ユニットフォーメーションに補給線を設定できる?

仮決定的な結論:
 恐らく「いいえ」。12.6aで定義される補給源である「(指定の)補給源」「降車可能ヘクス」「エクステンダー」がマップ上に多々あるだろうけども、そのうちの「どれか1つ」を指定して、そこから複数ユニットフォーメーションに補給線を設定しなければならない。



13.2g:専用トラックは予備モード状態のままでSPを消費させられる?

疑問点:
 専用トラックは予備モードになれますが、予備モード状態のままで、積載しているSPを消費させられるのでしょうか?

仮決定的な結論:
 予備の状態で消費可能です(所属のフォーメーションが使用する場合には、制限されていません)。そのため、例えば移動フェイズに予備モードで(45移動力の1/4の)11移動力で移動して戦闘補給を供給し、突破フェイズに45移動力で(なるべく)後方の補給集積所に行って、SPを積載して、また前線近くに戻ってくる……というようなことが可能です。



13.5f:航空ユニットは、装備補充ユニットの場所の2ヘクス以内でなくても回復・再建できる?

疑問点:
 13.5aによると陸上ユニットの補充や再建は司令部の2ヘクス以内に装備補充ユニットを置き、そこでおこなうことになっていますが、航空ユニットは13.5fを読んでいると、「通常通りのルールと制限に従って」とありますけども、「いずれかの司令部で装備補充ユニットを消費」したら、「いずれかの自軍航空ユニットで回復、あるいは再建」されるかのように読める気がします。これは、2ヘクス以内ということの制限は守りつつそうなのか、あるいは2ヘクスの制限はなしに、どこの司令部で消費しても、どこの航空基地ででも補充できる」ということなのか、どっちなのでしょうか?

仮決定的な結論:
 「司令部の2ヘックス以内の装備補充ユニットを消費したら」(これが通常ルール)、「任意の自軍航空基地のユニットを回復・あるいは再建」(これが13.5f)できる、でよいと思います。つまり、どこか適当な位置の司令部の2ヘクス以内の装備補充ユニットを消費すれば、その司令部の位置とは関係なくどこでも任意の自軍航空基地の航空ユニットを回復・再建できます。



14.9e:輸送力2倍ルールは空挺降下にも適用できるか?

疑問点:
 14.9eのC)の、航続距離の半分までなら輸送力が2倍になるというルールですが、これは空挺降下任務の場合にも適用可能でしょうか?

公式の『OPERATIONAL MATTERS』による結論:
 『OPERATIONAL MATTERS』のP6でそのようにプレイされていたので、「可能」と確認されました。

仮決定的な結論:
 14.10の定義の部分の最後に、「以下(14.10項のこと)の相違点を除き空挺降下には14.9項が適用される」とあることから、14.9項は空挺降下にも適用されると考えるのが適当と考えられます。つまり、空挺降下であっても、航続距離の半分までなら輸送力は2倍になると思われます。



19.0a:敵ZOCの存在で港湾の何が制限されるのか?

疑問点:
 OCS4.1においては、敵ZOCが港湾に及ぶと、何がどう制限されるのでしょうか?

仮決定的な結論:
 OCS4.0では、敵ZOCによって港湾収容力が0になり、海上輸送能力も補給源機能も喪失しますが、その敵ZOCが打ち消されれば両方ともおこなえるようになっていました。しかし、OCS4.1では海上輸送においては敵ZOCを打ち消すことができなくなりました。よって4.1では敵ZOCによって港湾収容力は0になり、海上輸送は行えず補給源としても機能しなくなるが、その敵ZOCが打ち消されれば収容力が復活するので補給源としての機能は回復するが、引き続き海上輸送はおこなえない、ということになると思われます。



20.0:分遣連隊を先に動かしてから親師団を動かすことはできない?

疑問点:
 20.0の分遣連隊のルールにおいて、抽出した分遣連隊を先に動かしてから、あとで親師団を動かすことはできないのでしょうか? また、分遣連隊や親師団は、移動フェイズ終了時にもモードが同一でなければならないのでしょうか?

仮決定的な結論:
 20.0aに「歩兵師団は、移動……開始時に分遣連隊を作れます」とあるので、移動開始時に分遣連隊を作った後、親師団は(他のあらゆるユニットの移動の前に)その移動を完了させなければならないと思われます。また、自発的なモード変更は5.4により「移動を始める前に」おこなわれるので、親師団は分遣連隊を出す前に、モード変更を終了しておかなければなりません。20.0cにより「編成または吸収を行う瞬間」のモードは同一でなければならないので、分遣連隊も親師団のモードと同一のモードで分遣されます。その後、残った分遣連隊は、それぞれが「移動を始める前に」モードを変更して、移動をおこなうことができます。つまり、移動フェイズ終了時に親師団と分遣連隊が同一モードでなければならないわけではないと思われます。

 ただし上記の「まず親師団の移動を完了させてしまわなければならない」という結論は、選択ルール21.2「ステップに比例した戦闘力」を使用しているならば、それほど目くじらをたてることもなく、分遣連隊を出して分遣連隊を移動させてから親師団を動かしても良いようにも思われます(21.2を使用していない場合、1個分遣連隊を出しただけならば親師団の防御力は変わらないケースがあるので、無視できない影響がある可能性があります)。

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